2018/7/30第3回関東ゼミ終了しました。

異常気象の夏!異常といえば・・・もとい夏と言えば前先生。

ということで、夏男前先生(男前と読めるw)の関東ゼミ無事終了です。

振り返りはご先祖様から?

人類の歴史をひもといて何を考えるか?それは様々な気候に重農させるために様々な生き残りの知恵があり遠いアフリカからこのニッポンにも渡ることができた。

少しズレますが、わたし的に驚いたことは様々なDNAの広がりの中でも、現在の人類のDNAはかなり狭い領域の中から生まれて来たってことでした^^

放射のおもしろさ

で、本論の暑さに関する考察ですが、暑さを避けるためには体内の熱を放射して下げなくてはならず、それには服を着ていると、たくさん着ているとそれだけ放射量が減るので暑さに対しては暑いまんまで、その為に服を脱いで放射量を増やし熱を下げます。

エアコンの効いた部屋で服を脱げば壁床天井の表面温度が体の表面温度より低いので体外へ熱を放射してくれます。

逆にエアコンが無い状態で周辺表面温度が高ければ今度は逆に体に向かって熱が放射させるので暑くなってしまう。
服を多く切れば切るほど体の表面温度が下がるので余計周囲からの熱が放射されて余計暑くなってしまいます。

こんなややこしく考えずとも夏は暑いから服を脱ぐだけの説明で良いのかもしれませんが住宅従事者としては少し放射の関係を解説したほうがお施主様にはより躯体性能の重要性が伝わり易いのだろうと思います。

乾球温度と湿球温度

これは昨年のゼミでも解説いただきましたが、自分的にまだ完全理解に至っておらず今回再度聞いてしっかりモノになりました。

世界の乾球温度湿球温度データにより気候区分を読み解くという難しいお題をいただき少しやってみました。

微妙な地域はやはり完全に当てるのは難しいですが、夏に至ってはとにかくこの乾球温度と湿球温度の温度差がデカければデカいほど不快ではないという事が分かります。

湿球温度が低ければそれだけ汗の乾きが早く体内表面温度が下がりやすくなります。

逆にそのギャップが少ないと汗がいつまでたっても乾かず体にベットリ深いをまとってしまいますのでこれでは本当に蒸し暑くて大変です。

ニッポンはこのギャップが少なすぎるので本当に不快なんですよね。。。

WGBTって何ですのん?

これこそが熱中症指標といいますか、この数値で判定がなされる。

米軍でもこのWGBT指標を使っているそうです。

そして、計算の70%が湿球温度の重みがあるってことが重要で、いわゆる暑さの対象である乾球温度よりも肉体的な影響は湿球温度にこそあるって証明なんですね。

打ち水は乾燥してるところで

打ち水は古来日本の涼を取るための良き習慣でありましたが、厳密にいうとこの乾球湿球温度差があまりない状態で水をまいてもなかなか乾いてくれず気化熱が出にくいってことになってしまいます。

逆にエジプトやその他乾湿の差が大きい所で打ち水をやれば効果絶大だということも分かるわけです。

湿り空気線図

これも非常に勉強になりました。

温度や絶対湿度相対湿度飽和水蒸気量くらいまでは読み解けますが、エンタルピーや湿球温度、それにPMV±0.5を勘案して科学的快適ゾーンを出すことが出来るわけです。
人の温熱感覚は人それぞれですが、数値で客観的にみていくとおおよその妥当性が見いだせますね。

温度を下げるVS絶対湿度を下げる

これも昨年やりましたが、この空気線図からよみといても温度を下げるのが3.2kjのエンタルピー量に対して絶対湿度を下げようとすると20.6kjとなり、エネルギー負担が相当大きくなってはしまいます。

エネルギー的観点からいえば圧倒的に温度を下げるに軍配は上がりますが、快適ゾーンからすると絶対湿度に軍配が上がります。

どちらも正解なので、答えはそれぞれの考えに従うって感じですね。

 

内容はまだまだ盛りだくさんですがキリが無いのでこの辺にて(^-^;

 

 

お楽しみ懇親会もいつも通り大盛り上がりでした。

前先生貴重な講義有難うございました。

参加者の皆さんお疲れさまでした!

次回は今年最後の関東ゼミ事例発表会が10月30日になります~。